EDはタバコで悪化する!?喫煙したときの3つの悪影響について解説
EDとタバコの関係について
喫煙でEDになると言われる原因は、血管収縮作用、動脈硬化の進行、高血圧の3つによって、血流が悪化するからです。
電子タバコであればあれば問題ありませんが、加熱式はニコチンを含むため、血管に悪影響を及ぼします。
症状の改善を期待するのであれば、禁煙が最善の策です。
■タバコでEDになる原因とは?
ニコチンによる血管収縮作用
ニコチンには強い血管収縮作用があるため、陰茎海綿体へ血液が届きにくくなり、ED発症の原因になります。
タバコが含有するニコチンは,副腎からのカテコラミン分泌亢進による血管収縮,血圧上昇をもたらす.また,トロンボキサン A2 上昇による強力な血管収縮作用も有する.
出典:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjcsc/24/1/24_139/_pdf/-char/en
カテコラミンとトロンボキサンA2の2つの作用から、血管を収縮させるのがタバコに含まれるニコチンです。
正常に勃起するためには、酸素を含んだ血液が陰茎海綿体に届かなければいけませんが、陰茎海綿体の血管はとても細いため、血流が悪くなると血液が流れにくくなります。
■動脈硬化の原因になる
タバコに含まれる物質は体の老化を早めるため、動脈硬化の進行も早め、EDの原因となります。
動脈硬化が進行すると、血管の壁が分厚くなって血液が通りにくくなるため、血流を悪化させるためです。
タバコは酸化ストレス亢進に加えて抗酸化能低下をももたらすことが報告されている.酸化ストレスは短期的には血管攣縮により,長期的には動脈硬化進展により血圧上昇をきたすことが予測される.
出典:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjcsc/24/1/24_139/_pdf/-char/en
また、ニコチンの血管収縮作用のところで解説したトロンボキサンA2には、血小板を集める働きがあるため、ドロドロになった血液が血管壁を傷つけ、動脈硬化の進行を更に早めます。
■血圧が高くなるから
ニコチンの項目と、動脈硬化の項目でご紹介した文献にもあるように、喫煙は高血圧を招きます。
高血圧はEDの原因の一つとして、「ED診療ガイドライン2012」に掲載されているほどの危険因子です
高血圧患者ではEDを合併する頻度が高く,重症化しやすい。高血圧とEDの合併頻度が高い理由は,血管機能障害が両疾患の原因になっている可能性と,高血圧による血管障害がEDの原因となっている可能性がある。喫煙がEDを引き起こす原因として、血管の収縮、動脈硬化、高血圧の3つを解説しましたが、3つの原因はそれぞれ関連しあい、結果的に勃起に必要な血流を阻害させます。
出典:https://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0131/G0000436/0017
■加熱式タバコ、電子タバコは?
最近一般的になった加熱式タバコについては、火をつけて燃やすタイプと比較するとタールと一酸化炭素の量が圧倒的に少ないですが、ニコチンは含まれています。
そのため、ニコチンの血管収縮作用は避けられません。
ニコチンが含まれていない電子タバコであれば、勃起しにくくなるということはないでしょう。
■ED改善のためには禁煙が一番
喫煙がEDの原因になる理由は、血管収縮作用、動脈硬化、高血圧の3つの原因が、陰茎海綿体への血流を妨げるからです。
正常に勃起するためには陰茎海綿体に血液が流れなければなりませんが、陰茎海綿体の血管はとても細いため、血流が悪くなると血液が届きにくくなります。
ニコチンを含まない電子タバコであれば、血管や血液への悪影響は避けられますが、加熱式にはニコチンが含まれるため、血管収縮作用は避けられません。
勃起障害を改善するためには、禁煙をすることがおすすめです。